お客さま情報

曹洞宗さま(東京都宗務所)

曹洞宗(そうとうしゅう)は、お釈迦さま(釈迦牟尼仏)をご本尊とする禅宗の一派です。
今から800年ほど前の鎌倉時代、道元禅師が正伝の仏法を中国から日本に伝え、瑩山禅師が全国に広めてその礎を築きました。
ご本尊とこのお二人を『一仏両祖』として仰ぎ、坐禅を中心とした修行が行われています。

  • WEBサイト:https://www.sotozen-net.or.jp
  • 講座の内容:防災をテーマに、やさしい日本語の概要やコツを紹介
  • 開催日:2022年11月21日(月曜日)

依頼の経緯

曹洞宗では、1992年に『人権・平和・環境』をスローガンに定め、以来さまざまな活動をしてきました。
その一環として、「誰ひとり取り残さない、持続可能な社会」の実現に向けて、SDGsに取り組んでいます。

参照>曹洞宗とSDGs‐人権・平和・環境

曹洞宗の東京都宗務所では、年に1回僧侶の研修会を行っています。
その研修会の中で、SDGsへの取り組みにも通じる、やさしい日本語の講座を実施したいと考えていらっしゃいました。

そこで、インターネット検索でダンクを知りご依頼をいただきました。
ダンクからは防災と絡めた内容での提案をし、講座の実施が決定しました。

講座の概要

今回の講座は、通常ダンクが行っている『やさしい日本語セミナー』をベースに、曹洞宗さま向けに内容をアレンジしたものにしました。

冒頭では「宗教施設におけるやさしい日本語の必要性」について説明。
災害時に宗教施設を避難所として活用する動きが進んでおり、避難所のコミュニケーションでやさしい日本語が有効であることを説明しました。

そこからは、やさしい日本語の概要やニーズ、言い換えのポイントについて説明しました。

今回の講座のポイントは、受講者が僧侶の方々だということです。
敬語を含めた丁寧な言葉づかいでいつも話されていますが、端的に伝えることを目的とするやさしい日本語では、かえって伝わりづらくなる場合もあります。

そのため、「敬語を使わないでこの文章をどう伝えるか?」といったワークショップも講座の内容に盛り込み、その場で文章を考えていただきました。

もともと檀信徒さまに向けて説法をかみ砕いてお話しする僧侶だからこそ、相手のことを思いやって話すやさしい日本語について、熱心に聴講していただけました。

実施後の反応

講座の後のアンケートでは、91名の方に回答していただきました。
集計結果を見ると、多くの方に満足していただけたことがわかりました。

Q1:今回の講座について、どのように感じましたか?

80%以上の方に「有意義だった」との回答をいただきました。

実際のご意見

  • 「考えや想いを伝えるための手段として言葉が原点であるということを改めて感じた。やさしい日本語を勉強していきたいと思った」
  • 「現在、外国人の方々と日本で仲良くさせていただいている。言葉で困ることもあるため有意義だった」
  • 「対外国人だけではなく、対檀家であっても相手の立場に立ち、相手にわかりやすくどのように伝えるか、その姿勢はやさしい日本語から学べると感じた」
  • 「私たち僧侶が何気なく使ってしまう仏教語についても、いかにしてやさしく伝えていくかを考えていきたいと思った」

……などの声をいただきました。

Q2:講座内容は今後に活かせると感じましたか?

90%以上の方に「活かせる」との回答をいただきました。

実際のご意見

  • 「円安などもありますが、外国人の方は日々増えていると思う。お寺に来る外国人の方もいるので、大いに活かせると感じた」
  • 「若い方、高齢の方など、沢山の方々と触れ合い話し合うのが僧侶なので、分かりやすく万人受けするやさしい日本語を利用したい」
  • 「意外と日本語を話せる、話したい外国人が多いと知ったので、英語じゃなきゃダメという先入観は捨てようと思う」
  • 「外国人の座禅会をする機会があったのでやさしい日本語を使ってみたいと思った」

……などの声をいただきました。

法話などを通じ、一方的に伝えるだけでなく、“わかってもらいたい”と思って話をする機会の多い僧侶の方々に、「やさしい日本語を実際に使ってみよう!」と思っていただけたのは、大変うれしかったです。

今回のアンケートでは特に、「やさしい日本語を勉強していきたい」「子どもにもわかりやすく伝えたい」といった共感や、「法話、掲示物、座禅会などに活用したい」といった積極的な声が多く挙がりました。

ダンクとしても、そういった声に応えるべく、やさしい日本語に関する継続的な情報発信を推奨し、これからもサポートができたらと考えています。

「やさしい日本語を詳しく知りたい」
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